夕食

夕食で独り言

夕食で独り言

夕食で一杯

  外食する時がある。友人と一緒に食べる時は特に問題は無い。1人で食べる時、落ち着いて食事のできるところは限られている。昼食は駆け込んで食べる感じであるが、夕食はちょっと別だ。

 昼飯は選択枝が多くあるが、夕食の場合は少ない。夕食にお酒は欠かせない。好きな方だが僕の酒量は少ない。ビールだと中ビン1本、日本酒だと1合で十分だ。一日の締めくくりである夕食はくつろいで食べたい。

 夕食時の酒は、夏はビール、冬は燗をした日本酒が定番となっている。ある時は焼酎をお湯割りで飲んでいる。燗をしなくてもいいから楽なのだ。

 ところで燗をして飲むのが特徴の日本酒が、いつから冷酒が持てはやされるようになったのだろうか。冷やせばおいしく感じられるが、燗をしてもおいしい日本酒が飲みたいものだ。世界的に見ても暖めて飲む酒は少ないのに。それにしても夕食時にお酒を飲むと、食が進み、食べ過ぎてしまう恐れがある。

 夕食で行くのは蕎麦屋、中華料理屋、食堂ぐらいである。回転すしもたまに思い出したように行って、魚のあらの味噌汁があればラッキーと言って食べる。日頃体に良いものを食べるように気を使っている。夕食で1日の食事の偏りを調整するのである。もともと玄米基調の自然食傾向で、食べ物については知識が多い方だ。

 ところで玄米は体に良いことが分かっているのに、何で特別扱いにするのだろう。昔からお米と言えば玄米で、江戸時代から精米されるようになったとか。1週間、玄米を主食でおかずを少なめで食べていくと、体の方から調子が良いと教えてくれる。

 そう言っても外食の時は玄米にこだわらない。何でもいいのだ、と思っても自然と良いものを選んでいることに気づく。

 夕食を食べ過ぎると太ると言われるが、そんなに食べられるものではないし、僕は痩せ型なのであまり気にしない。問題は夕食を夜9時までに終わらせることが重要なのだ。

 1人だと酔いが速い。で、帰りのことを考えると、家の近くの歩いて帰れる距離が良い。大戸屋みたいなチェーン店もあるが家からは少し遠い。やっぱり夕食は食べながら新聞を読んだり、テレビを見たりできるところが気分が落ち着くのである。

 
 ところで上海に行った時は自然食のことは忘れることにしている。が、習性からか野菜料理が多くなっている。やはりバランスが重要だ。

 上海では1人で食事するのはかなりハンディがある。朝食、昼食は問題ない。問題は夕食である。お酒も一緒に飲みたい。しかし上等なレストランのようなところでは、大きな円卓を1人で占めるわけにはいかない。特に夕食時は混雑が激しい。

 小さな円卓でも1人だと周りの談笑している場から浮き上がって落ち着かない。たくさんいるウェートレスをつかまえてズーッと話をする訳にもいかない。

 それに中国料理は1人では料理の量が多い。2〜3人前が標準となっているからだ。おいしいと評判のところほど1人では食べにいけないようになっている。僕は単独行動が多いから悔しいけれどおいしい中国料理にありつけない。

 上海でもセルフサービスの店が多くなった。セルフサービスのところでもおいしい料理はある。目の前に置いてある中国各地の名物料理を自分で選ぶ所もある。食べてみないと味は分からないが、目の前にあるのだから外れても自分のせいである。だが夕食はちゃんとしたところで食べたいという気持ちはある。

 昼食や夕食問わず、セルフサービスのところによく行った。そこではビールも自由に飲める。周りがざわついていても不思議と落ち着けるのである。味はまあまあで、感激するほどではない。だが日本では食べられない香味の使い方をしていてやはり上海だと思う。

 東京の中国料理はにおいが中国的ではないのが多い。極端に言うと無臭といえる。ジャパニーズ中華である。

 東京でよく見られる大戸屋のようなチェーン店形式で食事を提供する店も多い。チェーン店といっても確認した訳ではない。そのように見えるのも含んでいる。雰囲気は大戸屋とマグドナルドを足して2で割った様な感じだ。1品1品づつ頼むことになる。

 偶然頼んだのがおいしいこともある。お酒が無しの所もあるので、店員に聞いてみる。チェーン店は味が均一化されているがまあまあおいしい。

 食べておいしかった場合、料理の名前を記録しておく。ホテルに帰って辞書で調べる。中国料理は名前から大体調理方法や素材が分かる。注文に困ったら「こういうの無いの?」、と聞いてみる。が、なるべく別の料理にチャレンジする。想像していた料理とは違い、あっと驚くものが出ることもある。

 しかし疲れている時はチャレンジする気持ちはなくなり、前に食べた料理を注文する。見慣れた料理が出てくるので安心するのである。夕食時は1日の疲れがどっと出てくるのだ。

 街中の10数人で一杯になるような食堂も落ち着いて食べられる。外の行き交う人を見れる窓際の席が飽きが来なくて良い。だが1人でも量が多いので何品でも食べられるわけではない。

 こういう小さな店は何回か行くと良い。店の人となじみになれば夕食時の混雑した時でも不思議と落ち着いてくるのである。「どっから来たの?」とか、「日本人?」、とか聞かれることも多い。

 こういう場合は料理が出される前には決して答えない。「当ててごらん」といって答えをはぐらかす。「日本人?」、「韓国人?」、「マレーシア人?」、などいいろんな国が出てくる。答えたくなったら、あるいは答えたい店の人だったら、料理が全部テーブルに揃ってから答える。

 近年ではこういう食堂や屋台でも箸やコップ等が清潔になった。プラスチックのコップを出すところも多い。清潔なのであるがどうもいただけない。手で持つとフニャとしてしまうので。だが清潔が一番だ。

 夕食時でもすいている時に行くと、従業員も手持ちぶたさなのでいろいろと話ができて面白い。からかっていると思っていたら逆にからかわれていたりする。人気のある料理を聞いて注文しても気に入るとは限らない。

 散策してぶらぶらし、夕食時になり裸電球がともっているような店につい入りたくなることがある。赤提灯ではないが、赤っぽい灯に弱いのだ。だが、食器を洗っているところを注意してみる。大抵外で洗っている。暗くて見にくいが雑巾みたいなもので、たまり水で洗っているところは避ける。水道の流水で洗っているところは合格だ。



 上等なレストランでも閉店近くになると1人でも落ち着いて食べられる。閉店15分前に駆け込み、人気の料理はどれかと聞いたり、事前に調べたのを注文する。注文したものが1人で食べられる料理かをまず聞く。聞かなくてもこの料理は1人ではダメです、と言われることもある。

 時として品切れになっているものも多い。閉店近くだから止むを得ない。店内は閉店支度をし始めるが気にしない。ここは中国なんだからと言いながらゆっくり食べる。

 だがこの方法では夕食の時間が遅くなり、体に悪い。で、閉店の時間が9時以前のところを探すことになる。これは結構つらい。

 一人前の小さな鍋に野菜や肉類が入った実サンプルを展示した店があったので入ったことがある。1人でも食べられる鍋料理は珍しいと思った。何とか風味の鍋とか名前がつけられていた。いくつかある鍋のうちこれと指差し、冷えたビールも注文する。

 持ってきたガラスのコップは油でギトギトであったが、文句を言う元気も無い。夕食を食べる所を探していたのだが、良い所が無く歩きすぎて疲れた。場所にもよるが、夕食探しは大変なのだ。

 やはり友人と一緒に食べに行くのが良い。初めて火鍋を食べた時は感激した。火鍋は1人ではいけないところである。香味が複雑で中国的な良い香りがする。味も良いし入れる材料も中国なのだ。

 辛くないのもある。好き好きだが、辛い方が旨い。鍋が2つに分けられ、辛いのと辛くないのが食べられるのもある。ブタの脳、鶏血など初めて食べたのであるがこれまたおいしい。

 昔、北京に行った時北京ダックを食べたいと思ったが、1人ではどうしようもない。帰国後日本に滞在の中国の友人に、「北京ダックを食べたいと思ったけど一人では行かれなかったよ。」、と言ったら、「北京には親類がいるから電話してくれれば良かったのに。」、と言っていたが、北京ダックの為にわざわざと思った。

 上海に北京ダックで有名な支店があったので、友人と一緒に行った。友人は北京のよりは旨いと言っていた。実際ここのはおいしかった。野菜の炒め物もおいしかった。野菜炒めは中国料理の真髄だ。味は小さな食堂のとは全然違うな、と思った。

 やはり夕食は友人と一緒に行くのが良い。1人だとメニューが読みきれないで、注文する料理が固まってしまうのも理由の1つだ。
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