正月と旧正月 |
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正月と旧正月の話 |
正月と旧正月の生活 |
| 正月は当然年の変わり目で、心新たに今年はこういう事をしよう、と思う時だ。それに伴い去年の出来事等の反省をする良い自己反省の時でもある。 ところで僕のところは田舎が無い。で当然正月はするが旧正月がどういうものか実感できていない。そもそも旧正月などやらないのだ。 田舎では旧暦の1月1日、即ち旧正月にお正月行事をするところが多い。旧正月の1月1日は、毎年日付が変わる。2006年は1月29日であり、2007年の旧正月は2月18日だ。2008年は2月7日であった。 旧正月で田舎に帰る友人もいてうらやましいと思ったりしたものであるが、近年はお盆の時と比べて旧正月に田舎へ帰る人は本当に少なくなった。
ところで暦は季節の移り変わりを知る物差しとして人間が作り出した概念である。古代から天体の運動と深い関連性があったが、現在では地球の公転周期から正確な暦が作成されている。 日本では、明治5年までは「太陽太陰暦」を使用していた。これを一般に「旧暦」と言い、明治5年の改暦以降現在使用されている太陽暦を「新暦」と言っている。 旧暦の太陽太陰暦とは1月の長さを月の動きにより定める。月は、新月から上弦、満月望、下弦となり、また新月になる。新月から新月までを1月とし、1月は平均すると約29.5日となる。通常1月は、29日と30日とになる。 そして、29日になる月を「小の月」、30日になる月を「大の月」という。これで12ヶ月を1年とすると、1年が約355日となり、太陽の周期に比べ10日ほど短くなってしまう。 これを調整するために設けられているのが、「閏月」である。つまり閏月のある年は、1年が13ヶ月になり、だいたい3年に1度の割合で閏月が存在するのである。日本の旧暦、ユダヤ歴、ギリシア歴等がこれにあたる。 日本の旧暦は、日本書紀によれば、持統天皇4年11月11日「勅を承ってはじめて元嘉暦と儀鳳暦を行う」とあり、実際に使われ始めたのは持統天皇6年(西暦692年)からであり、この後幾度となく改められ天保暦までとなる。これが旧暦の最後のものとなった。 明治5年11月9日により「今般太陰暦ヲ廃シ太陽暦御頒行相成候ニ付来ル十二月三日ヲ以テ明治六年一月一日ト被定候事」とされ、それまでの旧暦である天保暦に変わり太陽暦が採用され、明治31年5月11日更に改正された。 この太陽暦はグレゴリオ暦と言われるものであり、ユリウス暦にさらに調整を加え、366日有る年を「閏年」と呼ぶ。閏年は西暦が4で割り切れる年に設定されているが、100で割り切れる年は閏年とせず、かつ400で割り切れる年は閏年とすることで誤差を小さくしている。 従って現在の日本では太陽暦に従い、毎年1月1日にお正月として年始の行事をする。ただ年が改まるだけではなく、すべてのものに新しく魂を頂き生まれ変わる時であるとする。で、これを祝福して「おめでとうございます」と挨拶を交わす訳である。新しい魂、あらたまは歳神様が各家庭にもたらしてくれる。その為歳神様をお迎えするのに立てられるのが門松である。 現在は1月1日から3日までを三が日、1月7日までを松の内とよびこの期間を正月と言っている。 家の中では心のより所や生活に大切な働きをする神宿る場所、神棚、床の間、大黒柱、台所、井戸、お手洗い等に魂を迎えもてなすお供えが飾られるが、最近では簡便になっており家々でバラバラとなっているようである。 東京の僕の所の正月はとても静かだ。いつものところから買ったおせち料理を食べながら、朝からお屠蘇を飲み、続けて日本酒を飲み、それからビールを飲み、テレビを見たりして一日中酔っ払っている。1月1日は誰も来ないことになっているのでゆっくりしていられる。1月1日に人の家へ尋ねて行くことは非常識なのである。 昔のおせち料理は腕の見せ所で、母がよく作ったものであるが、近年は面倒なこともあり購入するのが定番になっている。 僕のところのお餅は玄米もちである。べたべたしないので喉に引っかかることが無く、また噛むほどに味が出ておいしい。一度白いお餅を食べたが、喉に詰まりそうになって怖くなったことがある。お年寄りのいる世帯では玄米もちをお勧めしたい。 でも年末の大掃除をしたり、正月料理を作ったり、客人を迎えたりするのが煩わしく、例年正月に日本を脱出し上海に行く人がいる。上海の正月は普通と何ら変化が無く、そこがまた良いという人もいる。 中国の正月は、太陽暦の正月よりも旧暦の正月すなわち春節の方を言うのだ。春節の方がにぎやかで、中国の伝統行事が見れて面白い。上海に行くなら旧正月が良いよ、と言う人がいる。中国の伝統文化が良く判るに違いないからだ。 今年初めて旧正月に上海に行き、上海駅北口近くの安ホテルに滞在した。夜12時前から、新年迎えの爆竹や花火やらの音があちらこちらでしてくる。昔からの伝統的なものなので、中国の人は誰も心踊るらしい。 以前爆竹禁止令があったそうであるが、今年の旧正月は地区を指定して解禁されたらしい。またこの時期は爆竹による火事も多いという。
新年(旧正月)の時だけではなくて、5日目(初五)の時も一段と激しくなり、花火があちこち上がる。それは迎財神といい、お金の神様を迎える伝統なので、必然花火や爆竹の量が大晦日より増えているのだ。 その量たるやすさまじいと思う。夜中絶えることなく花火が上がったりするのだから、その音で眠れない。起き上がってホテルの窓の外を見ればあちらこちらで花火と爆竹の音が交じり合って聞こえ、遥かかなたの方でもポーッポーッと花火による明かりが途絶えることなく見える。 何とかして欲しいよと思いつつ、花火や爆竹の量を金額に換算するとこれは一体どんな額になるか、つい資源の浪費ではないか、金の有効利用を考えてくれ、と思ってしまう。 これだけの規模で空を焦がし音をさせているとさすが財運の神様も感激し、その願いを聞き入れてくれるのではないか、と本気で考えてしまうほどである。 これが上海の旧正月なのだ。日本の旧正月とはさすがスケールが違うと思った。また旧正月に対する意気込みも違うものだと、まざまざと知った次第だ。 |
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