サウナ

サウナについて

サウナについて

サウナ党

  ある時、サウナに入る機会がありその爽快さは鍼灸以上だと思い、これ以後サウナ党になってしまった。

 会社では机仕事が多く、よく首筋、腰や肩がこった。耐えられなくなると、いつも行き付けの整体院へ駆け込み治療してもらうのであるが、ひどい状態ですね、と言われ、針も打ってもらうのが常であった。

 しかし整体院では気分的に非常に楽になるのが良く判るが、少なくとも1日おき位連続して行かないと良くならないので金銭的につらい。

 サウナの場合、約100度の高温室に入ると全身の皮膚が防御するかのように緊張し、ぎゅーっと閉ざしていくのが実感できる。また手足の末端も冷えていて、血行が悪くなっているのがよくわかる。

 5分位してその閉ざしていることに耐えられなくなった皮膚は、突然ギブアップといって大きな汗線を開く。どっと汗と一緒にストレスが皮膚から抜けて行く。汗がとどめなく流れ、疲れも一緒に流されていく。

 やはり全身にかかわるから気分が爽快になるのであろう。更にこの後水風呂に入ると緊張感が全身を包み、まさに非日常的な体験でストレス解消には劇的な効果がある。精神的にも自律神経を正常化させ、体本来の働きを取り戻すので自律神経失調症にも有効である。

 以前のことであるが、徹夜の仕事が終わって朝方帰路についた時、ふと見るとサウナ店の前を通っていた。疲れていたので早く家に帰って眠たかったが、思い切って入ることにした。

 入店して出店するまで2時間ほどいたが、自分の感覚としては、10分のサウナは、2、3時間の仮眠に相当するな、と思った。やはり全身に作用するので疲労の消失速度が速い。

 またサウナは中年から初老にかけて起こる中年期障害による自律神経失調症や、前立腺肥大によるおしっこの出細り防止に効果があるようだ。但し水風呂に入らないと効果が半減する。

 サウナの起源は、今から2000年以上前、白夜の国フィンランドのガレリア地方からだと言われている。太陽の恩恵の少ない北欧の風土の中、食料を貯蔵したり、スモークするための小屋が、いつのまにか厳しい寒さと労働の疲れをいやす沐浴をする場所へと変わって行った。そして、厳しい風土の重労働の中で、人々の健康に欠かせないサウナへと進化した。

 サウナが国際的に注目されたのは、1936年のベルリンオリンピックの時で、フィンランドチームがサウナを持ち込んで以来、他国の参加選手達がそれぞれの国に持ち帰り、ドイツをはじめ多くの国々でサウナが取り入れられるようになったことによる。

 日本では1964年の東京オリンピックの選手村にサウナが設けられたのを契期に全国に拡がった。今やサウナ愛好家は1千万人以上といわれている。


 サウナの医学的効果を利用した目的別に分けると、
 1.疲労回復用−肉体疲労の回復には、熱めの温度が良い。
 2.肥満減量用−よく汗を出すと痩せるといえる。反復浴がよい。
 3.全身美容老化防止用−皮膚の生理機能や新陳代謝を活発化し、美肌づくりや老化防止になる。
 4.ストレス気分転換用−全身の代謝亢進、心とからだの平衡、汗が蒸発するときの爽快感などによるいわば間脳のマッサージになる。
 5.血圧循環調整用−冷え症などの循環障害やリウマチ性の関節炎、あるいは低血圧の人は熱気と冷水の交代浴で新陳代謝を活発化させ、血圧等を正常化させる。高血圧症の人のサウナ入浴には注意が必要。入浴直後の血圧の初期上昇を防いだり、高温持続浴で心臓に負担をかけ過ぎないようにする必要がある。この場合低温浴(遠赤外線サウナ)や漸増温浴が良い。
 6.食欲増進用−カロリーや水を消耗するので空腹感が出る。
 7.不眠症用−低い温度のサウナにゆっくり入り、汗のひくのを待って、すぐ就寝する。

 良いこと尽くめであるが、水分の補給をすること、酔って入らないこと、心臓や血圧に問題のある人は無理をしないこと、等に注意する必要がある。事故の殆どはお湯の湯船で起こる。特に湯船で眠ってしまい溺れてしまうそうである。

 サウナの種類としてはいろいろあるが、特殊なものや東京で見られないものを除くと、高温ドライ浴、低温ドライ浴、蒸気浴、フィンランドサウナ、遠赤外ドライ浴が定番となろうか。

 この内蒸気浴は日本古来からあって、いわ風呂や京都八瀬の釜風呂などが相当する。

 普通の銭湯にもサウナがあり、比較的安価に入れるのが良い。が、冬は汗を十分に出し切らない内に早く外出すると、湯冷めして風邪を引いてしまうので注意が必要だ。

 上海ではよくサウナに行った。よく歩くせいか足が疲れる。僕は足つぼマッサージよりもサウナに入った方が疲れが取れやすい体質のようであった。ホテルにあるサウナとか健康ランドにあるサウナとか各種の形態のところに行った。

 ホテルのサウナへは夕食前に行く。それから盲人按摩へ行く。サウナにしろマッサージにしろお酒を飲んでからでは良くないので。夕方行くとお客が少ないせいかサウナ室の温度が低くかったり、ストーブのスイッチがOFFになっていたりする。で、湯船で温度が上がるまで待っていたりした。冬なんかは風邪を引きそうであった。



 上海のサウナは殆ど全部フィンランドサウナであると言える。赤熱した電気ストーブの上に石が置いてありこれに水をかける。熱い蒸気が出るが、部屋の下のほうから充満し、なかなか頭の所まで来ない。で、部屋のベンチに横たわることが多かった。当然お客が少なく、水をかける人がいなければ部屋の温度は低いままだ。

 ある所ではサウナ室が大きすぎ、2台の電気ストーブでは容量が足りず、蒸気が覆い尽くせない為、諦めて湯槽で体を温めたことがある。

 サウナから出れば、マッサージをお願いしますと、結構うるさく勧誘される。ホテルのサウナに併設の全身マッサージは風俗系がかっているので期待できない。「足ツボマッサージならいいよ。」、とか「少し休んでから。」、とか言って店を出る。それから盲人マッサージに行くのが僕の定番となっている。体が暖かいうちにマッサージするのが良いのだ。

 上海の友人曰く、「足ツボマッサージであれ、全身マッサージであれ、上海のは皆風俗系だ。サウナもそうだ。サウナが好きだと他人に言わない方がいいよ。」、とも言う。

 この意見は一部正しいが、また一部は正しくない。そもそも友人は盲人マッサージに行った事がないのだから。いずれにしても中国の人に「僕はサウナが好きです。」、とは言わない事にした。

 ある安ホテルに泊まっていたが、ここはサウナが無い。で近くの3つ星ホテルにあることが分かったので行ってみた。サウナから出て休憩室で休んでいると、黒のツーピースで決めたいかにもマネージャーらしい人が、「日本人ですか?」、と聞いてきた。で思わず、「はい。」と返事をすると、「マッサージはどうですか?」と聞いてきた。

 値段はまあまあだったので、それにその人は美人だったので、つい「はい。」、と言ってしまった。「ここで待っていてください。」、と言われ暫らく待った。5分くらいたってから、「こちらへ。」、と言われ上の階へ導かれた。とある薄暗い部屋に通され驚いた。若い女性5〜6人が水着のような姿で立っており、一斉に僕を見ているではないか。

 マネージャーらしき女性は微笑んで、「選んでください。」と言った。一瞬シ〜ンとなり僕は女性たちの視線が集中する中で緊張し、どうして良いか判らず、といって逃げることもできず、エイヤーと一番右の背の低い人を指差した。

 やはり健康ランドのところが熱いサウナがあって良い。ただ高温浴でも温度が低くものたりないところが多い。一般的に言うと中国人は熱いサウナは好きでないといえる。ある健康ランドでは高温浴、低温浴、蒸気浴の3種類のサウナがあった。

 浴衣を着て中で食事が出来るのも良い。円卓を1人で占めても落ち着く。また時間帯によってはショーもあって結構家族連れで盛況であった。

 こういう健康ランドは専門のマッサージ師が専属でいる。少なくとも僕が行った所は真面目にやってくれた。風俗系であれば値段が高いのでメニューを見れば察しが着く。

 また一般にロッカーのセキュリティもよい。従業員が開けてくれるので合鍵を作る隙が無さそうである。但し、従業員がコソドロになったらお手上げであるが。 

 ある所ではロッカーの内側に姓名を書くようになっていて、中国人ならば何とかのチンと言えば書いてくれるが、僕の場合当然中国名ではないので、分からせるのに苦労する。発音が悪いせいか言っても書けないので、ペンを取り上げ自分で書いたりする。

 扉を開く時には従業員が開けてくれる。半ば開けると、「名前は?」と聞いてくる。自分の名前を言うと、扉の内側に書いてある名前を従業員が見、確認してくれるので安心である。

 江寧路とマカオ路の交差点近くにある、上海東方luoma浴場がそうだ。ローマ式の建物の入り口に行くとチャイナドレスを着た女性が扉を開けてくれる。一見豪華でどぎまぎするが、要するに健康ランドと思えばよい。ここは一応お勧めできる。

 あるところでは2重鍵穴ロック方式になっていて、開けようとすると従業員が飛んできてすぐ下の方にある別の鍵穴に差し込んで開けてくれるところもある。やはり人手が多いから出来ると感じる。

 が、一般的に言えば健康ランドと言えども、水風呂には入る気がしない。湯船もそんなに清潔とは思われない。で、鼻の中に湯船の水や湯を入れないようにするのが良い。鼻の粘膜から悪い菌が侵入するのである。日本のお風呂でさえ、何とか菌が新聞の社会面をにぎわし、問題になったのでなおさら注意する必要があるのである。

 上海では「浴室」という看板の字が目に付く。で、「浴室はどう?」、と上海の友人に聞くと、「浴室には行かない方が良いよ。」、と言っていた。そう言われるとつい行きたくなってしまう。

 浴室の場合は、庶民のお風呂屋なのであろうが、清潔度が1ランクから2ランク、場所によっては3ランクも落ちる。中には入り口の汚さからして入るのもはばかれるような所がある。かような所は入らない。

 入る気がする所でも、鼻の中に湯船の水や湯を入れないようにし、長居は避ける。今までの中で最悪の所は、シャワーだけして、早々に出ざるを得ない所があった。
 

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